今シーズン、ダギー・ポインターは、ランウェイのフロントロウから、ドルチェ&ガッバーナの2018年春夏コレクションをモデルとして歩くことになった。当日の舞台裏の様子をレポートしてくれた…
2017年7月3日
ダギー・ポインターは、ここ、ロンドンのメンズコレクションで欠かせない人物になっている。いつも完璧なスタイルで魅せてくれた、ロンドンファッションウィークでのダギーを特集したこともある。しかしながら、今シーズン、このミュージシャンは新しいことに挑戦した。ランウェイをフロントロウで見る立場から、ミラノで行われたドルチェ&ガッバーナ 2018年春夏コレクションを歩くことになったのだ。
昨シーズン同様、シチリア出身のデザイナーが夏の新作に選んだのは、SNS界で注目を集める顔ぶれだった。(参考までに、ダギーはInstagramで74万2千人のフォロワーを抱えている)だから、我々がダギーがランウェイを歩くことになったと聞いたとき、その日経験することを記録しておいてくれないかと頼んだのだ。そして今、あなたの元にお届けしよう。ミランでのダギーの独占写真とともにみてほしい。
「ミラノに着いて最初の仕事は、ドルチェ&ガッバーナ本社に朝9時に行って、ショーの衣装合わせをすることだった。まさかドミニコ・ドルチェ直々に、僕のスタイリングとフィッティングをやってくれるなんて。すごい経験をしたよ。いくつか試して、彼が僕に選んでくれたのはこのスーツだった。ドルチェ氏と彼の衣装チームと立っているときは、F1がカーレース中にピットで一時停止しているみたいな気分だった。僕にこのスーツを完璧に合わせてくれた、抜群のチームワークで働く人たちと会えたのは素晴らしかった」
「スーツの最終仕上げをしてくれたあと、ドルチェ氏はステファノ・ガッバーナのことを呼んで、どんな感じがするか意見を聞いていたんだ」
「この2人が意見を交わすのを聞いたり、僕の意見を聞いてくれたりしたんだ。こんな伝説の2人の間に立つなんて、非現実的だったよ。僕の意見も真剣に聞いてくれたのは本当にクールだった。僕がこのスタイルで居心地が良いか、ハッピーかをきちんと確かめたかったんだ。本当に素晴らしい2人だよ」
「2日後、リハーサルの後はいよいよ大事な日。早く目が覚めてしまって、緊張しながら会場に向かうバスに乗っているところだよ。午後2時に始まるショーの準備に向かったんだ」
「会場に着いて最初にやったことは、最高品質のシルクのローブに着替えたこと。本気で持ち帰りたかったな。これは、ヘアセットの順番待ち中に自分の居場所を探そうとしている僕」
「担当のヘアスタイリストのところへ通されたら、ちょっと僕の髪について説明したんだ。そしたらすぐにセットに取り掛かってくれた。僕の髪質を理解して、完璧にセットしてくれる手早さに感動したよ。D&Gがモデルたち全員に自分たちらしくいてほしいと思っていること、自分たちらしいスタイルをランウェイに持ち込んで見せることを求めている、っていうのが興味深かった。こういう考えはあまり経験がなかったから、とっても楽しかったね」
「ヘアセットが終わったら、顔なじみのOliver CheshireとBen Nordbergと会った。メイクに呼ばれるまで、僕たちは大人しく座って待っていたよ」
「ヘアメイクが終わったら待ち時間。本番用の衣装を着るまでには数時間待ったかな」
「数日前に会ったのと全く同じスタイリストチームに担当してもらった。僕は81番で、友達のRyan Parillaと順番を待ったよ。Ryanはニューヨーク出身の若手フォトグラファーなんだ。この写真を撮ったときのことを覚えているよ。すごくリラックスした雰囲気で、ガッバーナ氏がランウェイに出る順番に僕たちを整列させるのを待っていたんだ」
「4日間の準備期間の後、いよいよ僕がランウェイを歩くときが来た。たった1つのカメラに集中して、『転ぶなよ!』って頭の中で何度も自分に言い聞かせながら歩いたよ。絶対に忘れられない瞬間だったし、ランウェイを初めて歩くっていうこの素晴らしい体験を筆頭に、これからももっとやれたらいいなって思うんだ」